デジタルカメラのマクロモードとは?
前回の記事「Canon PowerShot G11のテレ端マクロ(Richoのカメラと比べてみる)」からの続きです。
そもそも、デジタルカメラに搭載されているマクロモードとはどのような原理、または仕組みなのでしょうか
参考になるのは以下の2つです。
マクロモードの原理 – デジタルカメラ – 教えて!gooの良回答に選ばれている回答
コンパクトデジカメのマクロモードについて – 質問・相談ならMSN相談箱のベストアンサーに選ばれている回答
- まず、コンパクトデジカメのピントの検出は、コントラスト検出方式という方法を使っている。
- コントラスト検出方式は、一眼レフの位相差検出方式とは違い、どちら側にどれだけピントがずれているかとう判断ができない。
- だから、とりあえずレンズを前後に駆動して、ボケが大きくなったら反対側に駆動して、ピントが合う場所を探す。
という仕組みで自動でフォーカスを合わせていることだそうです。
コンデジのオートフォーカスでピントを合わせる時って、レンズが行ったり来たりして、ピントが合うのがわかると思います。
モニターを見てたら、最初ボケてて、レンズが動いてピントが合って、動きすぎてまたボケて、また戻って合焦てな具合です。 だから、コンパクトカメラはオートフォーカスでピントが合うのが遅いですよね。
(FUJIFILM FinePix F300EXRは、コンデジだけど位相差検出方式を採用しているのでピントが合うのが速い。詳しくは、こちらの デジカメ購入計画 を参考に)
コンデジのオートフォーカスの原理であるコントラスト検出方式は、とりあえず撮影可能範囲である距離を行ったり来たりして、ぴったりとピントが合う位置を探しているということなんです。
では、マクロモードとは何のか?
マクロモードとは、このレンズが行ったり来たりする範囲を区切る為にあるということだそうです。
G11の撮影距離のスペックは
通常撮影 : 50cm – ∞
マクロ : 1 – 50cm (W)、30 – 50cm (T)
通常撮影の設定の時は、「今僕は、50cm以上離れたところにある被写体を撮影しようとしているから、カメラさん50cmから無限遠の範囲でピントが合う位置を探してくださいね」って、撮影者がカメラに支持を出しているようなものです。
マクロの時は、「今僕は、1cmから50cmの距離にある被写体を撮影しようとしているから、その範囲でピントが合う位置を探してくださいね」って撮影者がカメラに支持を出しているようなものだということです。
カメラがオートフォーカス機能でピントの合う位置を探す範囲を区切ってやるのが、マクロモードというわけです。
ジャストフォーカスの場所を探す範囲を区切って狭くすることで、オートフォーカスの速度を速くする、それがマクロボタンでマクロ撮影モードに切り替える目的ということだそうです。
パソコンでいうところの、ハードディスクの中にあるファイルの検索をする時に、ハードディスク全体を検索して探すよりも、どの場所にあるか目星が付いている時は、その場所を指定して検索した方が速いってことと同じです。
PowerShot G11では、マクロモードの時にマニュアルフォーカスに切り替えると、チューリップのマークが消えてしまいます。つまり、マクロモードではなくななるのですが、そもそもマクロモードとは何なのかを理解すると、合点がいきます。ガッテン、ガッテン
ということは、マクロモードにするからボケ味が出せるわけではない
ということになります。
ボケ味がでるのは、「被写体までの距離を近づける」からであって、マクロモードにするからではないということになります。
G11で望遠側でマクロモードにして、50cm以上離れた被写体にピントが合わない場合は、通常モードに切り替えて撮影すればいいと言うことです。
今の所、望遠で離れた被写体に対して、マクロモードではピントが合わないということで、G11がRichoのカメラより劣るということはないということです。
これが正しいかどうかは、リコーのCX4を買って、遠くの被写体に望遠で寄ってマクロモードと通常モードで撮影して結果を比較すればわかります。
知り合いにCX3をもっている人がいるから、検証してみようかな。
しかし、望遠側での最短撮影距離を比べると、
G11は30cm、CX4は約28cm。(ともに、レンズ先端から)
2cm劣ります。(ちなみに、Caplio R4は約0.14mと書いているから、14cmだった!!)
わずか、2cmだから大した違いじゃないじゃない?って思うかもしれないですが、いやいや。。そうわけではなさそうです。
その辺は、次回へ続くということで。。
-
前の記事
Canon PowerShot G11のテレ端マクロ(Ricohのカメラと比べてみる) 2010.10.28
-
次の記事
最短撮影距離を考えてみる 2010.11.12