僕のジャズ歴 「第2部 初めて自分でレコードを買うまで」

sonny red images

高校3年生の秋に、当時のバンドのドラマーからManhattan Jazz Quintetのレコードを借りて聴いたのが、初めてジャズをジャズと意識して聴いたアルバムでした。

というのが前回の話。

今回は、初めて自分でレコードを買った話です。

大学受験で福岡に行った時にTOWER RECORD KBCで初めてジャズのLPを購入

購入したのは、Sonny Redの「images」(上)というアルバムとBillie HolidayのAt Monterey/ 1958(下)というアルバム。

どちらも、名盤でも有名でもないアルバムです。

Billie Holiday自体は有名なんですけど、選んだアルバムが全然有名じゃない。Billie Holidayで名盤として有名なのは、「奇妙な果実」とか他にいっぱいあります。

Billie Holidayは、本人が有名だから、まだいいですが、Sonny Redは、その人自体が全く有名ではない。

初めてジャズのレコードを買うなら、定番の名盤を買いそうなものなんですが、僕が購入したのは、こんな2枚です。

なぜ、この2枚だったのか

姉の旦那がオーディオ・ファンでジャズのレコードを何枚か持ってたんですね。Manhattan Jazz Quintetでジャズの気持ちよさを知った僕は、姉の旦那からレコードを2,3枚借りました。その中の1枚がこれ。

Mal Waldronの「Left Alone」です。

「Left Alone」は、Billie Holidayが亡くなった後に、彼女の伴奏を勤めていたMal Waldronが彼女を偲んでレコーディングしたアルバム。特にタイトル曲のLeft Aloneは有名です。この曲にだけ、Alt SaxでJackie McLeanが参加してます。

当時、ちょうど野村宏伸主演のキャバレーって映画があって、この曲が主題歌でした。しかし、Mal Waldronの原曲ではなくて、フィリピンの歌姫(笑)のマリーンが歌ったものでした。

このレコードでBillie HolidayとMal Waldronの名前を覚えたのです。

だから、1枚はBillie HolidayのAt Monterey/ 1958になったんです。

では、Sonny Redはなぜ?

その時、TOWER RECORD KBCには、バンドでSax吹いてた奴と一緒に行ったんですけどね。そいつは、既にジャズ聴いていましたから、いくらか情報は持ってた思うんです。

けど、全然そいつには相談せずに、レコード屋で自分の知っている名前(Billie HolidayとMal Waldron)の棚に行って、適当に1枚ずつ買ったんです。

Billie Holidayの棚からは、「At Monterey/ 1958」、たぶんちょうど発売されたばかりで上に陳列されたとおもいます。良くある発掘盤ってやつですね。未発表の録音が見つかって、レコード化されたってやつです。

そして、Mal Waldronの棚から選んだのが、Sonny RedのImages。なんで??

どうやら、Mal Waldronの棚に間違ってSonny Redのレコードが混ざってたみたいです。それで、間違ってSonny Redのレコードを買っちゃったんです。

一緒に行った友達からは、後で「レコードの裏みたら、ピアノはBarry Harrisっち書いちょうやん」っち言われましたが、そんなんわかりませんもん。

2枚の感想は?

Billie Holidayは渋すぎますね。当時、その良さがよくわかりませんでした。軽快ではないですし。もともと楽器弾きだから、派手なテクニックものの方が面白いんです。

10代には、渋すぎ。

ライブの発掘盤なので録音も決していいとは言えない。

曲の途中で、飛行機が上空を飛ぶ音で演奏が聴こえなくなったりするんですよ。その時まで、そんなの聴いた事ありませんから新鮮でした。

Sonny RedのImagesは、なかなかいいんです。ハードバップらしいハードバップで、サイドメンも超有名ジャズメンじゃないけど、ジャズファンなら皆さん知っている人ばかりで、燻し銀な人たちばかり。

ちなみに、Barry Harris(P),Blue Mitchell(Tp),George Tucker(B),Lex Humphries (ds)/Grant Green(G),Jimmy Cobb(Ds)にSonnyRed(As) です。

A面とB面で録音日が違うので、ドラムが2人います。トランペットはA面のみ(1曲だけだったかも)、ギターはB面だけだったと思う。
このレコードは誰かに貸したままで、もう手元にないんです。

トランペットのBlue Mitchell、ギターのGrant Green、ベースのGeorge Tuckerは、好きなジャズメンです。特にベースのGeorge Tuckerは、好きなベースの3本指に入るくらい。音がいいです。

けど、当時はそんなことわかりませんから。後から、このレコードのライナーノートを見て「へぇ、このレコードに入ってたんだ」って感じです。

今考えると、ここで間違ってSonny Red買ってよかったと思います。

紹介した3つのアルバムから、それぞれ1曲ずつYouTube貼り付けます。

まずは、Billie Holiday。今聴くと、いいですねぇ。

次に、Sonny Red。タイトル曲のImagesです。ベースの音がいい。Barry Harrisのバッキングもいい。

Mal WaldronのLeft Aloneから2曲目の「Cat Walk」。僕は、この曲がこのアルバムの中で一番好きです。

僕のジャズ歴 「第一部 ジャズを聴き始めたきっかけ」

august 09 by meganwest

僕がジャズをジャズと意識して聴き始めたのは高校3年生の秋くらいだったと思います。今からおよそ、25年前のことです。

僕が始めて、アルバム通して聴いたジャズはこれです。

なんで、マンハッタン・ジャズ・クインテッドだったのか

高校時代、僕はバンドをやっていてベースを弾いていました。そのバンドにはサックスがいて、そいつはジャズやフュージョンも聴いていました。

ジャズに関心は合ったけど(注1)、「ジャズっておっさんの音楽だろ」ってイメージでした。または、「行儀のいい音楽」とか「おとなしい音楽」ってイメージですかね。

その当時の音楽の嗜好性は、Beatlesとか、オールディーズとか、Blues Brothersを入り口として知った黒人音楽とか好きだったので、その頃流行っていたヘビメタとかBoowyとかよりも、ずっとジャズよりの音楽を好んでたんですけどね。

また、楽器をやってたから、テクニック的好奇心でレコードを聴いたりしてました。ヘビメタとか、瀑風スランプとかって、「テクニックがすごい」って評判で聴いてましたもんね。

学校から帰り道に寄り道した本屋で「ベース・マガジン」ていう雑誌を見つけたんですね。

ベースマガジンVol4 ←この本です。

この本の特集に

連載特別企画 THE BOTTOM SESSION!!
スーパー・ドラマーをめぐるスーパー・ベーシスト達
(1)スティーブ・ガッド篇

てのがあって、その当時のバンドのドラムに「スティーブ・ガッドち、知っちょう?」と尋ねたら、「俺の一番好きなドラムだ」ってことで、スティーブ・ガッドが入っているレコードを貸してもらいました。

それが、これだったわけです。     

そのアルバムの1曲目がこれです。

ジャズって、おっさんの音楽、お行儀のいい音楽、おとなしい音楽ってイメージだったんですが、このアルバムのメンバーの写真を見たら「おっさん」だし、「お行儀のいい音楽」ってのは、そのままなんですけどね。(一人黒人のベースは若いんですけどね)

服装とかも、地味でまったくかっこよくないですし。(この当時のかっこいいは、デュラン・デュランとか、吉川コウジとかでしたから)

しかし「おとなしい音楽」というイメージは変わりました。

今だから言えるんですが、このバンドはジャズの中でもアレンジ度が高いので、曲のダイナミズム(盛り上がり、盛り下がりの差)が大きい。なので、とてもわかりやすい。聴いてて気持ちよかったんですね。

久しぶりにYouTubeで聴いて思ったのですが、ソロを覚えてるんですね。特にベースとトランペットのソロを。この当時かなりこのアルバムを繰り返し、繰り返し聴いてたんだなって思います。

ドラムの彼は、上記のアルバムの他に、もう2枚貸してくれました。

 

マンハッタン・ジャズ・クインテットは、選曲がスタンダード中心だったので、それもジャズ聴き始めのビギナーには良かったと思います。

(注1)「ジャズに関心があった」のは

この出来事の1年前、高校2年生の夏休みに友達んち(川崎米田)で、スイッチを入れたテレビで、下の演奏を見ました。

このピアノ、ハービー・ハンコックです。確か、この演奏がすごいかっこいいって、衝撃でした。

ハービーハンコックは、ちょうどこの頃「Rock It」という曲がヒットしてて、その名前は知ってました。
MTVで観たある人多いと思います。

この「Rock It」のハービー・ハンコックがJazzの人ってのを、上のMt Fujiのテレビで初めて知ったんです。しかも、演奏がかなりやばい。これは「お行儀のいい音楽」、「おっさんの音楽」でもない。

ハービー・ハンコックを介して、ジャズへに関心はありました。